機械翻訳の粗探し
断っておきますが、Medical Translator NARITAは機械翻訳に期待しています。
例によって、抗炎症薬の安全性概要をMTに和訳させました。
医薬系和訳の中でも最も和訳が簡単なタイプの文書です。
みんなの自動翻訳
またまた出ました致命的なエラー
an enzyme induced mainly in inflamed tissues
主に炎症組織を誘導する酵素
こういうのがあるから信用できない。
対訳コーパスの質が相当悪いんじゃないの?
http://i-honyaku.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/mt-8346.html
増やせばいいってもんじゃないと思うよ。
1000万件の対訳が収録されていても、999万件がゴミじゃ、むしろ有害です。
ゴミがゴミを生んで収拾がつかなくならないように、レベルの高い翻訳者によるデータ管理が必要でしょ。多分。
COX-1の説明が二重になっているけど、致命的なエラーよりはいい。
原文と照合しなくてはならないと翻訳スピードが大きく落ちる。MTを使う意味が小さくなる。
Google翻訳
but also COX-1, an enzyme produced in various tissues such as the platelet, stomach wall, and renal tissue and responsible for regulating the synthesis of PG necessary for homeostasis (constitutive enzyme).
後半部分の訳出をはしょりすぎ!
「訳抜け」は当然重大な問題だけど、「はしょり訳」(Medical Translator NARITAの造語です)がNMTの大きな欠点やね。
ヘタに医薬系の知識のある人も、はしょり訳をよくやるけど、翻訳会社経由で依頼される翻訳ではしょり訳はダメだからね。
次、、、
みんなの自動翻訳
Google翻訳
http://i-honyaku.cocolog-nifty.com/blog/2018/11/post-5b29.html
Google翻訳の圧勝でした。
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