イートモの翻訳トレーニングモードってどう利用すればいいの?
イートモの翻訳トレーニングモードをどういうふうに使ったらいいの? というご質問をたまーにいただきます。最近も同様のお問い合わせがあったので、ちょっと簡単にお答えします。
そもそもイートモに翻訳トレーニングモードを設定した大きな理由は、極めて安い料金で実際に英訳・和訳の経験ができる場を提供するためです。
これまでたくさんの医学翻訳の学習者を見てきましたが、頭と手を動かしい実際に英訳・和訳する量が圧倒的に少ないんです。これがプロとの決定的な差となっています。
翻訳スクールで翻訳の法則のようなものを教えてもらう、ちょこっと翻訳してみる、そして添削してもらうだけではまったく足りません。
そんなもんで稼げるフリーランス医学翻訳者には絶対になれない!
理屈とか理論の勉強に偏りすぎ。
プロを目指すわけですから、結果(報酬)に結び付かないインプットなんて無意味、無駄です。
アウトプット(経験値)がプロよりも圧倒的に少ないので、既に医学翻訳の仕事の現場で毎日活躍している人に追いつき、追い越せるわけがありません。
かといってプロと同じ経験ができるわけではないので、それに近い環境を提供しようというのがイートモの翻訳トレーニングモードの狙いです。
具体的には、翻訳スクールの教材を元にイートモで翻訳トレーニングしてもいいですが、それよりも、将来医学翻訳の仕事を出してくれるクライアントになると見込まれる企業の資料を題材にすることをおすすめします。
例えば、
題材に出てくる専門的な用語や表現をイートモで検索する
↓
トレーニングモードに切り替えて実際に訳出する
↓
訳例と比較する
↓
必要に応じて訳例をおぼえる
原文+自分の訳+訳例をワードなどに保存するというのはあまり意味がありません
毎日1時間(できれば2~3時間)、翻訳トレーニングモードでウォーミングアップしてみてはどうでしょう?
以上は翻訳トレーニングモードの利用のしかたの一例にすぎません。
あとはご自身がご自身の実力を客観的に判断して、ご自身のレベルアップに必要な利用のしかたをご自身で工夫してください。
イートモの翻訳トレーニングモードをどのように利用したらいいのか見当もつかないというのでしたら、医学翻訳という仕事にチャレンジするレベルにも達していない可能性が高いので、撤退するのが賢明です。
フリーランスの翻訳仕事の現場ではだれも助けてくれません。なんでも他人に頼るのではなく、勉強ステージの段階から、 自分で切り開いていくしかないのです。
「教えてくれくれ」体質の人は稼げるフリーランス医学翻訳者には絶対になれない!
他の時間は実際に翻訳依頼されるタイプの文書を相手に実戦練習。← これがメイン!
最初は思うように訳せなくても(当然ですが)、続けること、繰り返すことです。
医学翻訳ブログで何度も書いていますが、実際に仕事で依頼される文書をライフサイエンス辞書やGoogle、イートモなどを用いて自分で徹底的に調べる、自分で訳してみる、使える表現があったら自分のモノにするという地道な繰り返ししかないのです。翻訳スクールや勉強会と違って楽しくはないですよ。報酬がからむ真剣勝負の実際の仕事だと思ってやるしかありません。
そんなの自分には無理だと思ったら、撤退するのが賢明です。
報酬よりも医学翻訳のお勉強を楽しみたいという「趣味・暇つぶし系」の人は、楽しくて、勉強している気分になれる翻訳スクールや勉強会へどうぞ。そういう人はイートモを買ってもすぐに使わなくなるはずですから、無駄は出費はしないほうがいいでしょう。
どうしても医学翻訳で稼ぎたいという人は、トライアルなんて一気に突破して、翻訳トレーニングをやりながら、医学翻訳者の席が空くのを待ちましょう。
医薬系でも機械翻訳MTが導入されていますので、MT以下の翻訳者は淘汰されるかもしれません。のんびりお勉強している場合じゃないということ。逆に、機械翻訳よりも翻訳のレベルが高くて、翻訳支援ツールなどを操作できるITのスキルがあって、ズルしない誠実な人には仕事が殺到するのではないかと思われます。
それと、ここだけの話、
「既存の翻訳者を一気に追い抜く」のは難しいように感じられるかもしれませんが、意外と簡単なんですよ。
最後に、医学翻訳という仕事とイートモに何を求めているのかは人それぞれでしょうから、イートモを購入するかしないかは自己責任で決めてください。
Medical Translator NARITAは一切強要しません。
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