MT+CATが導入されるという前提で準備しないと
医学翻訳フリーランサーのみなさん、こんにちは。
Medical Translator NARITAです。
昨日も書きましたが、JTF翻訳祭のこと。
去年あたりからMTが話題にされることが多くなりました。
今年もです。
大手の翻訳会社の動きを見ていると、医薬系にもMT+CATが導入されるのは間違いないようです。
Medical Translator NARITAは医学翻訳の現役を退きましたが、MT+CATを実際に使ってみたところ、以下のような感想を持ちました。
このまえ試しに使ってみたMT+CAT。 Medical Translator NARITAが翻訳仕事現役のときにMT+CATがあったら、 余裕で7000円/時間はいっていたよ。 1日8時間労働で年間1600万円にはなっていた。 Medical Translator NARITAは交通事故で左手が不自由なので、 右手たけでパソコン入力する必要があるのです。 訳出するよりもパソコン入力することが 律速因子だった。 MT+CATで入力の負担が減ればおいしい仕事だったなー。 いまさら言ってもしょうがないけど。 それと、医学翻訳で稼ぐんだったら、やはり在宅フリーランスですよ。 Medical Translator NARITAは約30年にわたって翻訳会社3社の社内で作業しました。 社内で作業すると、翻訳以外の雑用が結構あるんですよ。 金銭的には相当ロスしたよ。 行き帰りにも時間かかるしね。 ま、その分、医薬系翻訳業界とはどんなものか、医学翻訳プロのレベルはどの程度か、製薬会社等のお客さんが医学翻訳にどのような認識を持っているのかがよくわかっている。 だから、パーフェクトフリーランスとして、この医学翻訳ブログで正直な話が書けるのじゃ。
十分な医学翻訳スキルがあって、MT+CATを有効利用できるプロフェッショナルな医学翻訳者には待ちに待っていた時代が来る(来た)ということでしょうか。
MT+CATで翻訳作業をするとなると、製薬会社や翻訳会社から提供される翻訳メモリ、あるいは自作の翻訳メモリから、原文の文脈に応じて利用できる情報を瞬時に見出し、瞬時に加工して訳出に利用する力が必要になるわけです。
イートモを有効利用することと極めて似ています(それ自体がほぼそれですから)。
イートモやイートモの翻訳トレーニングモードを医学翻訳にどのように利用したら役立てればいいのか見当がつかないという人、つまり『説明書がないとわかんなーい』とか『教えてくれないとわかんなーい』とか言っているようではMT+CAT時代の医学翻訳ビジネスをやっていく実力がないことの証明です。
そんなことより問題なのはMT+CAT時代の翻訳レートです。
MT+CAT翻訳効率が上がっても、翻訳レートが下がったら、医学翻訳フリーランサーには何の意味もないからね。
医薬系専門の翻訳会社3社のセミナーで、アスカコーポレーションの石岡さんが以下のように、「MTを導入しても単価を下げない」という旨のコメントを出しています。
一応期待しておきます。
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