イートモ対訳はセンテンスベースで主観を除いて作成しています。
日本全国のイートモファンのみなさん、こんにちは。
Medical Translator NARITAです。
イートモを活用くださり、ありがとうございます。
さて、キイトルーダという有名な抗癌薬の対訳資料を紹介してくださっています。
今はこのような資料が公開されて、簡単に手に入るから、医学翻訳の仕事への参入が楽になっています。
ほんの一部だけですが、出来具合を見てみました。
英語原文 | 和訳 |
1.2 Non-Small Cell Lung Cancer KEYTRUDA is indicated for the treatment of patients with metastatic non-small cell lung cancer (NSCLC) whose tumors express PD-L1 as determined by an FDA-approved test with disease progression on or after platinum-containing chemotherapy. Patients with EGFR or ALK genomic tumor aberrations should have disease progression on FDA-approved therapy for these aberrations prior to receiving KEYTRUDA [see Clinical Studies (14.2)]. This indication is approved under accelerated approval based on tumor response rate and durability of response. An improvement in survival or disease-related symptoms has not yet been established. Continued approval for this indication may be contingent upon verification and description of clinical benefit in the confirmatory trials. |
1.2 非小細胞肺癌 KEYTRUDAは、白金製剤を含む化学療法後に疾患が進行した、FDAが承認した診断薬により腫瘍細胞がPD-L1陽性と判定された転移性の非小細胞肺癌の治療を適応とする。EGFR遺伝子変異又はALK遺伝子変異を有する患者については、KEYTRUDAの投与前にこれらの変異に対するFDAが承認した治療後に疾患が進行した患者とする[臨床試験(14.2)参照]。 本適応は、抗腫瘍効果及び効果の持続性に基づき、迅速承認を取得した。生存期間及び疾患に関連する症状の改善は確立されていない。本適応の継続的な承認は、検証試験での臨床効果の確認及び記述を条件とする可能性がある。 |
良い和訳だとか、悪い和訳だとか言うつもりはありません。
ただ、近い将来、機械翻訳と翻訳支援ツールを駆使して医学翻訳の仕事をしていくことになるでしょうから(あるいは既になっている?)、英文と和文が可能な限り対応していることが求められると思います。
英語原文を和訳して、和訳されたものを英訳すると、おのずと英語原文に近いものが出来上がる状態。
そうでないと、機械翻訳と翻訳支援ツールの時代で活躍する対訳資料にはならないのではないか。
イートモの特長の1つに、
・対訳はセンテンスベースで主観を除いて作成していますので、非常にわかりやすいです。
と記載しています。
抽象的な表現ですが、要は英文と和文の間で相互利用できるような対訳資料になるように作成しているということです。
また、そうなるように見直し(修正と差し替え)を行っています。
英訳に利用されることを想定しながら、対訳化するのが半端なく大変な作業なのです。
NICTさん、以前に「当面の目標としては1億文の翻訳データの集積を目指しています。」と言っています。
医学翻訳分野で言えば、製薬会社などの利用企業や低レベルの翻訳者にはインパクトのあるメッセージかもしれません。
今はICHガイドラインなど対訳になっている文書はものすごく多いです。
翻訳会社や製薬会社には大量の「過去の翻訳資産」が眠っているし。
特許関係でもパテントは対訳になっているようです。
ミ○もク○もいっしょに機械的に対訳にするんだったら、1億文だろうが、翻訳データを増やすのは簡単だろうよ。
でも、問題は中身です。
何億文あろうが、ちゃんと中身を検証しないと、ゴミがゴミを生んで大変なことになるとMedical Translator NARITAは心配になるわけです。
余計なお世話でした。
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