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2020年6月23日 (火)

DeepL(ディープエル)

こんにちは。

Medical Translator NARITAです。

 

「DeepL(ディープエル)では、テキストをより深く理解し翻訳できる人工知能を開発しています。」

とかなんとかで、ドイツのほうからも機械翻訳が攻めてきているようです。

https://www.deepl.com/home

 

早速、Medical Translator NARITAによる性能チェックです。

先日、みらいトランスレーターに和訳させた同じ英文抄録をかけてみました。

ミラトランスレーターによる和訳の性能と比較してみてください。

http://i-honyaku.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-cc7adf.html

 

青字:専門的な用語・表現の修正が必要な部分です(翻訳会社やクライアントのアドバイスに従うのもいいでしょう)。

赤字:解釈上のエラー(医学翻訳フリーランスとしては避ける必要があります)。

 

原文(英文) DeepLによる和訳
An Evaluation of an Integrative Care Approach for End-Stage Renal Disease Patients
W Van Biesen 1, R C Vanholder, N Veys, A Dhondt, N H Lameire
Affiliations expand
PMID: 10616847
Free article
Abstract
末期腎疾患患者に対する統合的ケアアプローチの評価
W Van Biesen 1, R C Vanholder, N Veys, A Dhondt, N H Lameire
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PMID: 10616847
無料記事
抄録
Studies analyzing the outcome of integrative care of end-stage renal disease (ESRD) patients, whereby patients are transferred from one renal replacement modality to another according to individual needs, are scant. In this study, we analyzed 417 files of 223 hemodialysis (HD) and 194 peritoneal dialysis (PD) patients starting renal replacement therapy between 1979 and 1996, to evaluate the effect of such an approach. Analysis was done for survival of patients on their first modality, for intention-to-treat survival (counting total time on renal replacement therapy, but with exclusion of time on transplantation), and for total survival. Log rank analysis was used and correction for risk factors was performed by Cox proportional hazards regression. Intention-to-treat survival and total survival were not different between PD and HD patients (log rank, P > 0.05). Technique success was higher in HD patients compared to PD patients (log rank, P = 0.01), with a success rate after 3 yr of 61 and 48%, respectively. Thirty-five patients were transferred from HD to PD and 32 from PD to HD. Transfer of PD patients to HD was accompanied by an increase in survival compared to those remaining on PD (log rank, P = 0.001), whereas, in contrast, transfer of patients from HD to PD was not (log rank, P = 0.17). Survival of patients remaining more than 48 mo on their initial modality was lower for PD patients (log rank, P < 0.01). A matched-pair analysis between patients who started on PD and who were transferred to HD later (by definition called integrative care patients), and patients who started and remained on HD, showed a survival advantage for the integrative care patients. These results indicate that patient outcome is not jeopardized by starting patients on PD, at least if patients are transferred in a timely manner to HD when PD-related problems arise.

末期腎疾患(ESRD)患者を対象に、個々の患者のニーズに応じて、ある腎代替療法から別の腎代替療法に移行する統合的ケアの転帰を解析した研究は少ない。本研究では、1979年から1996年の間に腎代替療法を開始した223人の血液透析(HD)患者と194人の腹膜透析(PD)患者の417ファイルを分析し、このようなアプローチの効果を評価した。解析は、最初の治療法を受けた患者の生存率、intention-to-treat生存率(腎代替療法を受けていた期間の合計をカウントするが、移植を受けていた期間は除外)、および全生存率について行った。対数順位分析を用い、危険因子の補正はCox比例ハザード回帰で行った。治療意図生存期間と全生存期間は、PD患者とHD患者で差はなかった(log rank, P > 0.05)。治療成功率はHD患者の方がPD患者に比べて高く(log rank, P = 0.01)、3年後の成功率はそれぞれ61%と48%であった。35例がHDからPDへ、32例がPDからHDへ移された。PD患者のHDへの転院PD残存患者と比較して生存率の上昇を伴っていた(log rank,P=0.001)のに対し,HDからPDへの転院はそうではなかった(log rank,P=0.17).最初のモダリティで48カ月以上残存していた患者の生存率は、PD患者の方が低かった(log rank、P < 0.01)。PD療法開始した患者と後にHD療法に移行した患者(定義上は統合医療患者と呼ばれる)と、HD療法開始した患者との間でマッチドペア解析を行ったところ、統合医療患者の方が生存率が高いことが示された。これらの結果は、少なくともPDに関連した問題が発生したときに患者が適時にHDに移されていれば、PD開始しても患者の転帰が損なわれることはないことを示している。

 

 

結局のところ、DeepL、キャッチフレーズがすごい割には、大したことはないです。

みらいトランスレーターと同程度といったところです。

 

訳文が滑らかになっても、解釈上のエラーと表現上のエラーは、DeepLにもみらいトランスレーターにもあるので、人間が最終仕上げしないわけにはいきません。

不良な訳文が含まれる機械のアウトプットをそのまま納品してお金をもらうわけにはいきませんから。

今後は人間が原文を最初から最後まで翻訳するということは少なくなるでしょうが、最終仕上げをする超絶チェッカーが人気になるかもね。

最終仕上げのチェッカーの良し悪しが翻訳会社の経営を左右する。

チェッカーというとコーディネーターが空き時間にやるとか、翻訳ビギナーにただ同然でやらせるというイメージだったけど、本当は最終仕上げが一番大変で難しいんだよ。

今後は機械翻訳のエラーを瞬時に見抜き、修正するのが医学翻訳フリーランスの仕事になるのかな?

イートモの翻訳トレーニングモードでその目を養っておきましょう。

 

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