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2021年5月25日 (火)

ステロイド

「ステロイド」

ステロイドはどの病気に使われますか

ステロイドは自己免疫性疾患の一種である膠原病(こうげんびょう)や気管支喘息、腎臓病、皮膚病、アレルギー疾患などさまざまな病気の治療薬として用いられます。

 

私の顕微鏡的多発血管炎も自己免疫性疾患の1つです。

 

その他にも、悪性腫瘍に対して抗腫瘍効果を目的として投与するケースや、がん化学療法による悪心(おしん)(吐き気)・嘔吐の予防などにも用いられています。これらの病気は全く別々の症状を示しますが、ステロイドは炎症・免疫・アレルギーを抑える作用があるために、これらの病気に治療効果をあらわします。

副作用について教えてください

ステロイドを内服もしくは注射した場合、免疫機能の低下によって、感染症にかかりやすくなるおそれがあります。また糖尿病の発症・症状の悪化や不眠、イライラなどの精神変調、骨粗しょう症や消化性潰瘍、満月様顔貌(まんげつようがんぼう)(ムーンフェイス)、にきび、多毛などがあります。

 

1日7mgを服用していますが、最近は別に催促されているわけでもないのに、なんとなく焦りというか、イライラ感があるのはステロイドの副作用なのか? ムーンフェイスは明らかにステロイドの副作用なのでしょう。

 

治療中は重篤な副作用につながるおそれのある感染症を予防することが大切です。うがい・手洗いの励行、外出の際にはマスクを着用するなど、感染症予防を行うことが必要です。血糖値の上昇に対しては、食事制限やインスリン注射を行うこともあります。

ステロイド治療中は、薬を飲み忘れたり急に中止することで、症状の悪化や全身倦怠感などが起こるおそれがあります。ご自身の判断で服薬量を調節したり、中断することを避けて、定められた用法・用量を守っていただきたいと思います。

手稲渓仁会病院 薬剤部

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