DeepLによる医薬文書の英訳
イートモ実戦応用例
ロズリートレク・インタビューフォーム16
第Ib相拡大試験
用量漸増パートでRP2Dが決定された後、一斉に開始する計画とした。第Ib相は、規定されたがん腫及び分子変化を有している患者を追加で登録するようにデザインされた。第Ib相での本剤*1の用量は、パートE以外では小児のRP2Dとし、パートEではRP2Dより1段階低い用量レベルを初期用量とした。
評価項目:主要評価項目;第I相用量漸増パートのDLT、有害事象など
副次的評価項目;第Ib相拡大試験における以下の項目(いずれも主治医評価) 奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)奏効までの期間(TTR)など
試験結果:3例の患者において750mg/m2でDLTを認め(Grade 3の肺水腫、Grade 2の味覚異常、血中クレアチニン増加が各1例)、1例の患者において550mg/m2でDLTが認められた(Grade 2の血中クレアチニン増加1例)。その他のDLTは認められなかった。550mg/m2の用量レベルがMTDと判定された。
有効性;薬事申請時に小児患者の有効性を評価するため、2018年5月31日までに本試験へ登録されていた患者26例(小児解析対象集団16例及び拡大パートの10例)のデータを解析した(データカットオフ日:2018年10月31日)。このうち、有効性が評価された5例の結果を以下に示す。
安全性;安全性評価対象例16例における臨床検査値異常を含む副作用発現頻度は、100%(16/16例)であった。また、重篤な副作用は、6.3%(1/16例)に認められ、肺水腫の発現が認められた。本剤投与期間中又は投与終了後30日以内の死亡は、12.5%(2/16例)(550mg/m2群 2例)に認められ、いずれの死因も疾患進行であり、本剤との因果関係は認められなかった。投与中止に至った事象として呼吸困難が6.3%(1/16例)に認められたが、本剤との因果関係は認められなかった。20%以上に認められた主な副作用は、血中クレアチニン増加50.0%(8/16例)、悪心及びアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加が各43.8%(7/16例)、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加37.5%(6/16例)、便秘、味覚異常及び貧血が各31.3%(5/16例)、体重増加及び鼓腸が各25.0%(4/16例)であった(データカットオフ日:2018年5月31日)。 また、有効性が評価された5例における副作用発現頻度は100%(5/5例)であった。主な副作用は白血球数減少100.0%(5/5例)、貧血80.0%(4/5例)、好中球数減少60.0%(3/5例)、体重増加40.0%(2/5例)、傾眠40.0%(2/5例)、食欲亢進40.0%(2/5例)であった(データカットオフ日:2018年10月31日)。
注)本剤の承認された用法及び用量(「NTRK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形癌」の小児患者)は、エヌトレクチニブとして1日1回300mg/m2を経口投与である。 (「Ⅴ-1.効能又は効果」「Ⅴ-3.用法及び用量」参照)
DeepLに英訳させてみました。
↓ ↓ ↓
赤字部分が修正を要するところです。
機械翻訳は英訳もかなり進歩しているなーという印象です。
とは言っても、やはり和文原稿と照合して、最初から和文原稿を読解する必要があります。
最初からマンパワーで納品レベルに仕上げるのかかる労力が100%とすると、DeepLにより80%程度に軽減されるという印象です。
なお、和訳でも訳抜けが頻発していますが、今回の英訳トライアルでも大きな訳抜けが生じました。
どーせ和文原稿と照合して修正しなければならないので、多少の訳抜けは許容範囲内でしょう。
納品レベルへの仕上げは翻訳者が行うことになるでしょうから、医学翻訳者の需要はなくならないでしょうけど、機械のアウトプットを最大限に利用して(機械翻訳のアウトプットの悪さにいちいち悩んだり、不平を言ったりしてはダメ)、クレームのこないギリギリのレベルに仕上げるという技能が求められるか?
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