イートモ実戦応用例・エポジン・添付文書・No.11
無料なのに有料級の実戦的資料、イートモ実戦応用例。
題材にするのはエポジン(エポエチンベータ)の添付文書。
No.11です。
エポジン添付文書の最終回です。
今回のPre-editしは2カ所。
一つ目。
「原因(赤血球の増加)」と「結果(貧血の改善)」の関係であることが明確になるようにPre-editしました。
先行するセンテンスで「赤血球数の用量依存的な増加が認められた」とありますので、その情報を受けて、「この赤血球増加作用が病態モデルで貧血の改善をもたらした」とも読み取れるので、上記のようもPre-editしてみました。
二つ目。
主語は明確にしたほうがいいでしょう。
総じて、和文原稿には不明瞭な部分が多いです。医学の英訳者は、そうした情報の入り組んだ表現を解きほぐして、英語が乗りやすい論理的な文章に変換してから、英語で書き表しています。「情報の入り組んだ表現を解きほぐして、英語が乗りやすい論理的な文章に変換すること」を私は脳内Pre-editと呼んでいます。機械を使う場合にも、Pre-editは必須です。
脳内Pre-editをするにしても、機械翻訳用のPre-editをするにしても、大量の対訳表現を熟知しておく必要があります。そのためにはイートモ対訳を大量に脳にインストールすることを推奨しています。大変な労力を要しますが、そこまでしないと効果は表れません。生の和文原稿をイートモ等を利用しながら実際に訳し切るトレーニングも必須です。
そんなトレーニングを毎日長時間、半年~1年も続けられないとか、半年~1年やっても効果が出ない場合には、医学翻訳フリーランスは諦めたほうがいいでしょう。
ダウンロード - e382a8e3839de382b8e383b3e383bbe6b7bbe4bb98e69687e69bb8e383bbno.11.pdf
※イートモは医学翻訳のプロになるための補助、あるいはプロとして活躍するための補助になるように作られた医学翻訳フリーランスのための参考資料です。英文と和文の対応がわかりやすく、日英間で相互利用できるように、意図的に主観を除いて可能な限り直訳的に作成しています。参照の際にはご注意ください。
イートモユーザー・オンリーではコピペ可能なファイルを紹介します。
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