« 2022年10月 | トップページ | 2022年12月 »

2022年11月

2022年11月29日 (火)

MT業界は盛り上がっているようだが

ポストエディットすれば何とかなると思っている人がいるかもしれないけど、「和文原稿のpre-edit事例」に示したように、医薬に関してはそれは無理・不可能だと思うよ。

医薬の和文原稿をpre-editできる実力があってMTを効果的に利用できるのだよ。

元々、メディカル英訳者はpre-editと同じことをしてきたのよ。

つまり、MT業界は盛り上がっているようだが、プロフェッショナルなメディカル英訳者にしかMTは扱えないということだな。

おっさんはリタイヤしたからどーでもいいけどさ。 

Img_3531

和文原稿のpre-edit事例【事例30】

MTを使ったメディカル英訳にとって極めて重要なのに人気のないpre-edit事例。

 

【事例30】

pre-edit前の和文原稿 DeepL英訳

2.4 ジェノタイプ1C型慢性肝炎患者を対象としたアスナプレビルの抗ウイルス活性、安全性、忍容性及び薬物動態を評価する二重盲検、プラセボ対照、反復投与試験[AI447004試験(CTD 5.3.3.2.2)]

 

AI447004試験は、二重盲検、プラセボ対照、反復投与試験であった。ジェノタイプ1C型慢性肝炎患者を対象として、アスナプレビルの3用量(200600mg 12回を3日間空腹時経口投与)を評価した。各用量パネルは被験者5例(実薬4例及びプラセボ1例)とした。本試験の対象集団は、年齢1860歳、BMI 1835kg/m²のジェノタイプ1C型慢性肝炎患者である男女のうち、以下の事項に該当する患者とした。

- スクリーニング時のHCV RNAウイルス量が10 IU/mL100,000 IU/mL)以上の未治療例、かつHCV抗体陽性又はスクリーニング前の6ヵ月以上にわたってHCV RNA検査が陽性であった患者

- 別のNS3プロテアーゼ阻害薬の治療歴がない患者

- スクリーニング時にFibrotestスコアが0.72以下かつAPRI2以下であることが確認されているか、又は1日目の投与前12ヵ月以内に肝生検で肝硬変がないことが確認されている患者

- HIV又はHBVに重複感染していない患者

- 既往歴、身体所見、12誘導心電図及びC型肝炎に関連する臨床検査の評価に基づき、治験責任医師により組み入れ基準を満たすと判断された患者

2.4 Double-blind, placebo-controlled, repeated-dose study evaluating the antiviral activity, safety, tolerability, and pharmacokinetics of asunaprevir in patients with chronic genotype 1 hepatitis C [Study AI447004 (CTD 5.3.3.2.2)].

 

Study AI447004 was a double-blind, placebo-controlled, repeated-dose study. Three doses of asunaprevir (200-600 mg twice daily for 3 days orally under fasting) were evaluated in patients with genotype 1 chronic hepatitis C. Each dose panel consisted of 5 subjects (4 actual and 1 placebo). The study population consisted of men and women with chronic hepatitis C of genotype 1, aged 18-60 years, BMI 18-35 kg/m², with the following

- Untreated patients with HCV RNA viral load of 10⁵ IU/mL (100,000 IU/mL) or higher at screening and positive HCV antibody or positive HCV RNA test for at least 6 months prior to screening

- Patients not previously treated with another NS3 protease inhibitor

- Patients with a confirmed Fibrotest score of 0.72 or less and APRI of 2 or less at screening or liver biopsy confirmed free of cirrhosis within 12 months prior to Day 1 administration

- Patients who are not infected with HIV or HBV

- Patients who are judged by the investigator to meet inclusion criteria based on evaluation of medical history, physical examination, 12-lead ECG, and laboratory tests related to hepatitis C

 

ジェノタイプ1C型慢性肝炎患者を対象として、アスナプレビルの3用量(200600mg 12回を3日間空腹時経口投与)を評価した。

「アスナプレビルの3用量を評価した」とあるけど、用量を評価したのではなく、項目名にあるように、「アスナプレビルの抗ウイルス活性、安全性、忍容性及び薬物動態を評価した」のです。既に項目名に評価項目が記載されていますので、このセンテンスは、下記のように、「アスナプレビルの3用量を投与した」とpre-editしました。

また、「(200~600mg 1日2回を3日間空腹時経口投与)」についても、MTに乗りやすいようにpre-editします。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
ジェノタイプ1C型慢性肝炎患者を本試験の対象とし、アスナプレビルの3用量を投与した200600mg12回、3日間空腹時経口投与)。 Patients with genotype 1 chronic hepatitis C were included in the study and received three doses of asunaprevir (200-600 mg orally twice daily for 3 days on an empty stomach).

 

各用量パネルは被験者5例(実薬4例及びプラセボ1例)とした。

「(実薬4例及びプラセボ1例) 」は、MTには理解できないようです。以下のように、MTにも人間にも理解しやすいようにpre-editします。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
各用量パネルは被験者5とした4には実薬を投与し、1にはプラセボを投与した)。 Each dose panel consisted of five subjects (four received the actual drug and one received placebo).

 

●本試験の対象集団は、年齢1860歳、BMI 1835kg/m²のジェノタイプ1C型慢性肝炎患者である男女のうち、以下の事項に該当する患者とした。

「以下の事項に該当する患者とした。」がMTにはうまく英訳できません。この文脈において「以下の事項」よりも「以下の基準」のほうが適切ですので、そのようにpre-editしたところ、うまくいきました。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
本試験の対象集団は、年齢1860歳、BMI 1835kg/m²のジェノタイプ1C型慢性肝炎患者である男女とし、以下の基準に適合していることとした The study population was defined as men and women with chronic hepatitis C of genotype 1, aged 18-60 years, BMI 18-35 kg/m², who met the following criteria

 

●スクリーニング時にFibrotestスコアが0.72以下かつAPRI2以下であることが確認されているか、又は1日目の投与前12ヵ月以内に肝生検で肝硬変がないことが確認されている患者

わざわざ「確認されている」と記述する必要のないセンテンスです。「確認されている」という不要な情報を入れることにより、MTが混乱しています。「Fibrotestスコアが0.72以下かつAPRIが2以下であった」または「肝硬変がなかった」のいずれかの基準を満たしている患者であることがわかれば十分です。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
- スクリーニング時にFibrotestスコアが0.72以下かつAPRI2以下であったか、1日目の投与前12ヵ月以内肝生検により肝硬変が認められなかった患者 - Patients with a Fibrotest score of 0.72 or less and an APRI of 2 or less at screening or no liver cirrhosis on liver biopsy within 12 months prior to Day 1 administration

 

眼鏡屋にも寄ってきた

三軒茶屋の歯医者の帰りに、すぐ近くの眼鏡屋に寄ってきました。

 

以前に使っていた眼鏡の度が合わなくなっていたので、レンズの交換をお願いしていたのです。

レンズ交換だけで5万円。

ちょっと高いけど、予備の眼鏡を用意しておかないとね。

目が悪くなるのは翻訳者の職業病だから、眼鏡代は必要経費にしてほしいよね。

 

歯医者に行ってきた

3カ月ごとの定期健診とクリーニングです。

 

ガキの頃は歯磨きなんてロクにやらなかったので、おっさんの世代は歯がボロボロの人が多いです。

歯がボロボロだけならいいけど、歯周病になると厄介です。

歯周病は歯が抜けるし、口臭ひどくなるね。全身性の病気の原因にもなるらしいです。

 

今年は右奥歯の3本ブリッジを交換したわけだけど、以前のブリッジのイメージが残っているせいか、いまいち自分の歯になった感じはしないけど、痛みはないから、ま、いいか。

 

定常状態に「達する」か「到達する」か

PMDAサイトでの調査

 

"定常状態に達する"の検索結果 約335 件

"定常状態に到達する"の検索結果 約100 件

 

ま、どっちでもいいのでしょう。

和訳は厄介だね。

 

2022年11月28日 (月)

今週も始まった

大阪行きが終わって、いつものルーチンに戻りました。

 

今日の透析も無事終了。

つまようじのような太い針を2本も刺しているのに全然痛くないという不思議。

ぐったりしています。

Img_3542

 

例によってカキフライを食べて、亜鉛を補給します。

Img_3541

 

病院レストランから見る景色は寒々としています。

透析患者になってから、寒さに弱くなった気がします。

Img_3543

 

それにしても、空港の保安検査、ますます厳しくなっています。

金属のチャックもアウト。

そのうち、ドリフのコントじゃないけど、パンツ一丁になって通過しないといけなくなる?

 

2022年11月27日 (日)

大阪行き

新幹線のほうが便利なのに、大阪・東京間をどうして飛行機で移動する人が多いのだろう。

遠出は厳しい

ちょっと用事で行ってきました。

体力は十分に復活していないようで、遠出は厳しいです。

Img_0224

 

Img_0237

 

Img_0238

 

Img_0239

 

Img_0240

 

Img_0241

●医学翻訳の勉強や仕事に関する個人的な相談は受け付けていません

時々、相談がありますが、回答にはかなりの時間が奪われるので、ご遠慮くださるようお願いします。

また、イートモの有用性とか利用の仕方については、イートモのサンプル等を見ればわかるはずです。

イートモのサンプル等を見て、イートモを医学翻訳の学習や仕事に利用している自分がイメージできないようでは、医学翻訳で稼ぐことはおろか、トライアル合格も難しいので、医学翻訳には近づかないほうがよいでしょう。医学翻訳という仕事を甘く見ないことです。

なお、医学翻訳の勉強や仕事に関する本当のこと、翻訳スクールでは教えてくれない本当のことは医学翻訳ブログに詳しく・何度も書いていますので、そちらを参照してください。

Img_3473_20221127121801

2022年11月25日 (金)

和文原稿のpre-edit事例【事例29】

MTを使ったメディカル英訳にとって極めて重要なのに人気のないpre-edit事例。

 

【事例29】

pre-edit前の和文原稿 DeepL英訳

2.3.4 日内変動

14日目と13日目のデータの比較によって、100mgの用量パネルにおける日内変動を検討した。アスナプレビル100mg 1日2回投与後のAUC(TAU)及びCmaxの両パラメータとも、幾何平均値の14日目(午前投与)に対する13日目(午後投与)の比の点推定値の90%信頼区間に1が含まれ、その点推定値はほぼ1であったことから、顕著な日内変動はないことが示された。しかし、Cminでは日内変動が確認され、午後投与時の方が午前投与時より高かった(表2.3.4-1)。


2.3.4 Within-day variation

Intra-day variability in the 100 mg dose panel was examined by comparing data from Day 14 and Day 13. The 90% confidence interval of the point estimate of the ratio of geometric mean AUC (TAU) and Cmax after 100 mg asunaprevir twice daily on Day 13 (afternoon administration) to Day 14 (morning administration) included 1, and the point estimate was approximately 1, indicating that there was no significant intra-day variability. The point estimate was almost 1, indicating that there was no significant diurnal variation. However, a diurnal variation was observed for Cmin, which was higher for the afternoon dose than for the morning dose (Table 2.3.4-1).

 

14日目と13日目のデータの比較によって、100mgの用量パネルにおける日内変動を検討した。

「14日目と13日目のデータ」と突然出てきても、その出処がわかりません。「100mgの用量パネルで得られた14日目と13日目のデータ」であることは明らかです。「日内変動」はdiurnal variationsと英訳しておきました。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
100mgの用量パネルにおいて14日目データと13日目データを比較し、diurnal variationsを検討した。 Diurnal variations were examined by comparing day 14 data with day 13 data in the 100 mg dose panel.

 

アスナプレビル100mg 1日2回投与後のAUC(TAU)及びCmaxの両パラメータとも、幾何平均値の14日目(午前投与)に対する13日目(午後投与)の比の点推定値の90%信頼区間に1が含まれ、その点推定値はほぼ1であったことから、顕著な日内変動はないことが示された。

「アスナプレビル100mg 1日2回投与後のAUC(TAU)及びCmaxの両パラメータとも、~」の「とも、~」のような曖昧な日本語はMTに乗りにくいので使わないようにしましょう。

また、「アスナプレビル100mg 1日2回投与後AUC(TAU)及びCmax両パラメータ」のように「の」が連続する和文はそのままではMTに乗らないと思ったほうがいいでしょう。

「アスナプレビル100mg 1日2回投与後のAUC(TAU)及びCmaxの両パラメータとも、幾何平均値の14日目(午前投与)に対する13日目(午後投与)の比の点推定値」をpre-edit後の和文原稿に示すように、「~点推定値を求めた」で終わるワンセンテンスにします。次のセンテンスは「この点推定値の~」で始めます。このように「しりとり方式」で和文を読み取るのがコツです。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
アスナプレビル100mg 12回投与後にAUC(TAU)及びCmaxを測定し、14日目(午前投与)の各薬物動態パラメータの幾何平均値に対する13日目(午後投与)の幾何平均値の比に関する点推定値を求めた。この点推定値の90%信頼区間は1を含んでいたこと、さらに点推定値はほぼ1であったことから、顕著なdiurnal variationsはないことが示された。 AUC (TAU) and Cmax were measured after a 100 mg twice daily dose of asunaprevir, and a point estimate was obtained for the ratio of the geometric mean of each pharmacokinetic parameter on day 14 (morning dose) to the geometric mean on day 13 (afternoon dose). The 90% confidence interval of this point estimate contained 1, and furthermore, the point estimate was approximately 1, indicating that marked diurnal variations were not present.

 

人気がないので、pre-edit事例はそろそろやめようか。

2022年11月24日 (木)

ココログで

ニフティ・ココログで紹介してくれています。

20221124-180309

ここにもちょっとエラーが。

 

イートモは「医学翻訳の友」の略称です。

医学翻訳の厳しい学習や仕事のそばにいてくれる友という意味で付けました。

「医学翻訳の素」で「イーモト」も捨てがたいな。w

 

エラーは尽きない

メディカル英訳トレーニングの課題を提示しながら、イートモ対訳を点検しているわけですが、いくら点検・修正しても、エラーは尽きません。

現在のところ、英文パートが116万ワード、和文パートが274万語と膨大なデータなので、エラーを見過ごすことはあるでしょうし、時間経過とともに訳し方が変わることも少なくないので、点検・修正し続けるしかないのでしょう。

以前にも書いたと思いますが、そもそもイートモは私の英訳仕事の参考にするため、20数年前に仕事の過程で見つけた有用な英文を収集したことが始まりです。

イートモの前身の「日英対訳!医学文例検索システム」の運営を開始したのが2004年12月07日のようです。

メディカル英訳の仕事現場では、医学専門用語辞典や普通の和英辞典だけでは、クライアントから歓迎される英訳はできません。生の医薬文書から得られる現場で通用する英文情報が絶対に必要です。こうした現場で通用する英文情報を利用しやすいように日英対訳の形式にまとめたのがイートモです。

今後も少しずつ点検・修正してまいります。

長い目で見てください

Img_3370_20221124140301

2022年11月23日 (水)

祝日にも透析

透析患者に祝日はおろか、盆も正月もありません。

月・水・金のローテーションを淡々とこなすのみです。

今日も朝7時半出勤です。

Img_3522

 

雨で寒々しい。

Img_3523_20221123162701

 

今日は病院レストランはやっていないので、レトロ喫茶店で昼飯。

祝日料金とのことで2090円でした。

Img_3524

 

この物価高のご時世。喫茶店も経営があるから、それもしかたがない。

給料だけで生活するのは厳しいだろうから、2年で稼げる医学翻訳者になろうぜ

年寄り医学翻訳者はそのうちいなくなるし、ポカするとか、ズルするとか、ケンカするとか、メンタルやられるとか、いろんな理由で既存の医学翻訳者はいなくなります。

続けていれば、チャンスは巡ってくるぞ

Img_3525

2022年11月22日 (火)

和文原稿のpre-edit事例【事例28】

MTを使ったメディカル英訳にとって極めて重要なのに人気のないpre-edit事例。

 

【事例28】

pre-edit前の和文原稿 DeepL英訳

アスナプレビルの様に、水への溶解度が低い薬剤では、用量が増加しても薬物動態パラメータの増加比は用量比を下回る場合がある。しかし、累積係数のデータと用量-曝露関係の双方とも、検討した用量範囲にわたってアスナプレビルのCmax及びAUC(TAU)の増加比は用量比を上回ることを示した。また、200mg以上の用量を1日2回投与したときの投与前トラフ値は、2日目に最大値を示してその後減少したため、代謝酵素の自己誘導が生じていることが示唆された。Cmin/C12におけるこの傾向は、用量を増加するとより顕著になると考えられた。さらに、400mg及び600mgの用量パネルでは、すべての薬物動態パラメータのうちCmin/C12の累積係数が最も小さく(累積係数は1と同程度又はやや小さい)、自己誘導が生じていることが示唆された。


For drugs with low aqueous solubility, such as asunaprevir, the increase ratios of pharmacokinetic parameters may be less than the dose ratios even with increasing doses. However, both cumulative coefficient data and dose-exposure relationships showed that the increase ratios of Cmax and AUC(TAU) for asunaprevir were greater than the dose ratios over the dose range studied. Pre-dose trough values at doses of 200 mg or higher twice daily showed a maximum on day 2 and then decreased, suggesting that auto-induction of metabolic enzymes occurred; this trend in Cmin/C12 appeared to be more pronounced with increasing doses; the dose-ratio of asunaprevir was higher at the 400 mg dose than at the 600 mg dose; and the dose-ratio of asunaprevir was higher at the 600 mg dose than at the 400 mg dose. Furthermore, the 400 mg and 600 mg dose panels had the lowest cumulative coefficients for Cmin/C12 of all pharmacokinetic parameters (cumulative coefficients were similar to or slightly less than 1), suggesting that autoinduction was occurring.

 

アスナプレビルの様に、水への溶解度が低い薬剤では、用量が増加しても薬物動態パラメータの増加比は用量比を下回る場合がある。

「用量が増加しても」と書かれたら、MTは"even with increasing doses"と英訳せざるを得ないでしょう。「用量の増加に伴う薬物動態パラメータの増加比」、あるいは「増量に伴う薬物動態パラメータの増加比」とpre-editすべきでしょう。

MTには「増加比」に関する訳出データはないようですので、pre-editで英訳しておきます。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
アスナプレビルの様に、水への溶解度が低い薬剤では、用量の増加に伴う薬物動態パラメータのratio of increaseは用量比を下回る場合がある。 For drugs with low aqueous solubility, such as asunaprevir, the ratio of increase in pharmacokinetic parameters with increasing dose may be less than the dose ratio.

 

しかし、累積係数のデータと用量-曝露関係の双方とも、検討した用量範囲にわたってアスナプレビルのCmax及びAUC(TAU)の増加比は用量比を上回ることを示した。

先行するセンテンス「アスナプレビルの様に、水への溶解度が低い薬剤では、用量が増加しても薬物動態パラメータの増加比は用量比を下回る場合がある。」は一般的な情報であるのに対して、「しかし、累積係数のデータと用量-曝露関係の双方とも、検討した用量範囲にわたってアスナプレビルのCmax及びAUC(TAU)の増加比は用量比を上回ることを示した。」は今回の試験でわかったことです。そこで、「本試験では」と補足しておきます。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
しかし、本試験では累積係数のデータと用量-曝露関係の双方とも、検討した用量範囲にわたってアスナプレビルのCmax及びAUC(TAU)ratio of increaseは用量比を上回ることを示した。 Estimates for the cumulative coefficients for each of these three pharmacokinetic parameters were expected to decrease when asunaprevir was administered twice daily at doses greater than 100 mg.

 

また、200mg以上の用量を1日2回投与したときの投与前トラフ値は、2日目に最大値を示してその後減少したため、代謝酵素の自己誘導が生じていることが示唆された。

「200mg以上の用量を1日2回投与したときの投与前トラフ値」の「ときの」があいまいです。「200mg以上の用量を1日2回投与した」と「投与前トラフ値」の間には患者のような被験者がいるのです。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
また、200mg以上の用量12回投与された被験者では、投与前トラフ値2日目に最大値を示してその後減少したため、代謝酵素の自己誘導が生じていることが示唆された。 In subjects who received doses of 200 mg or more twice daily, pre-dose trough values reached a maximum on day 2 and then decreased, suggesting that auto-induction of metabolic enzymes occurred.

 

さらに、400mg及び600mgの用量パネルでは、すべての薬物動態パラメータのうちCmin/C12の累積係数が最も小さく(累積係数は1と同程度又はやや小さい)、自己誘導が生じていることが示唆された。

この「さらに」の意味がよくわかりません。先行するセンテンス「Cmin/C12におけるこの傾向は、用量を増加するとより顕著になると考えられた。」の推察を受けて、「実際に/事実、400mg及び600mgの用量パネルでは、 ~であった」と情報提示していると考えました。したがって、この「さらに」は「実際に/事実」の意味で使っているのではないかと思われます。

また、「400mg及び600mgの用量パネルでは」では、MTは"the 400 mg and 600 mg dose panels"を主語にしてしまうので、「400mg及び600mgの用量パネルにおいて」にしました。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
事実、400mg及び600mgの用量パネルにおいてCmin/C12の累積係数がすべての薬物動態パラメータの中で最も小さく(累積係数は1と同程度又はやや小さい)、これらの用量パネルでも自己誘導が生じていることが示唆された。 In the 400 mg and 600 mg dose panels, the cumulative coefficient of Cmin/C12 was the smallest of all pharmacokinetic parameters (the cumulative coefficient was equal to or slightly less than 1), suggesting that autoinduction also occurred in these dose panels.

 

医薬の和文原稿は人間がしっかり事前に解読してやらないとMTにはうまく乗りません。

MTはまだまだ昔ながらのMT。

AI翻訳とは呼べない。

でも、おっさんは昔ながらのMTが使いやすくていいなー。

 

2022年11月21日 (月)

いつもの月曜日

透析前に喫茶コーナーで100円のカップコーヒーを飲んでいます。

今日は朝早く病院に着いたので(7時半)、まだ照明がありません。

Img_3515

 

透析と筋トレが終わって、いつもの病院レストランへ。

毒素が抜かれて、ぐったりしています。

透析前のほうが元気そう。w

毒素の他に元気の素も抜かれている?

Img_3516

 

あいかわらず、カキフライ定食。

亜鉛を補給します。

Img_3517

 

朝は雨降っていたけど、昼には快晴。

左腕が不自由で、傘さすのが厄介なので、朝はタクシー通院でした。

Img_3519

implantation or implant

implantation。和訳する人には悩ましいワードです。

以前から気になっていたので、イートモで検索し、同時に点検・修正しました。

「埋植」が使われる対訳が少ないのは、デバイスやその素材の非臨床安全性試験を素材にしたイートモ対訳が少ないためだと思います。それでも「埋植」に関する対訳は4つあります。

 

implantation or implant + 植込み → 92対訳

implantation or implant + 植え込み → 5対訳

implantation or implant + 埋植 → 4対訳

implantation or implant + 移植 → 48対訳

implantation or implant + 着床 → 74対訳

implantation or implant + インプラント → 5対訳

2022年11月20日 (日)

今のチワワの「ひなちゃん」

冬用の暖かい服を着せてもらった「ひなちゃん」。

Img_3514

 

Img_3512

 

Img_3509

和文原稿のpre-edit事例【事例27】

MTを使ったメディカル英訳にとって極めて重要なのに人気のないpre-edit事例。

 

【事例27】

pre-edit前の和文原稿 DeepL英訳

2.3.3 累積係数

10~600mgの用量パネルでは、アスナプレビルのAUC(TAU)及びCmaxの累積係数に関して、すべての点推定値及び90%信頼区間は1を上回っていた。10200mgの用量パネルでは、アスナプレビルのCminの累積係数に関して、すべての点推定値及び90%信頼区間は1を上回っていた。これら3つの薬物動態パラメータすべてに関して、アスナプレビルの用量が100mg 12回を上回ると累積係数の推定値は減少すると考えられた。400mg及び600mg 12回の用量パネルでは、14日目のアスナプレビルのCmin値は1日目よりも低かったが、90%信頼上限はほぼ1であった(表2.3.3-1)。


2.3.3 Cumulative Coefficients

In the 10-600 mg dose panel, all point estimates and 90% confidence intervals for the cumulative coefficient of asunaprevir AUC (TAU) and Cmax were greater than 1. intervals were greater than 1 for the cumulative coefficient of Cmin for asunaprevir. For all three pharmacokinetic parameters, the cumulative coefficient estimates appeared to decrease as the asunaprevir dose increased above 100 mg twice daily. in the 400 mg and 600 mg twice daily dose panels, the Cmin value for asunaprevir on day 14 was lower than on day 1, but the 90% CI was nearly 1 (see Table 1). upper limit was almost 1 (Table 2.3.3-1).

 

 

右の英文をpost-editで納品レベルに仕上げるのは無理だぜ。

MTPEとやらではこんなことさせられているか、可哀そうに。

 

10200mgの用量パネルでは、アスナプレビルのCminの累積係数に関して、すべての点推定値及び90%信頼区間は1を上回っていた。

「AAAに関して、BBB」の記述は、AAAとBBBの関係が不明瞭になるので、できるだけ使わないようにしましょう。DeepLは混乱して"intervals were greater than 1 for the cumulative coefficient of Cmin for asunaprevir."と滅茶苦茶になっているでしょ。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
10~200mgの用量パネルでは、アスナプレビルのCminの累積係数に関するすべての点推定値及び90%信頼区間は1を上回っていた。 In the 10-200 mg dose panel, all point estimates and 90% confidence intervals for the cumulative coefficient of Cmin for asunaprevir were above 1.

 

これら3つの薬物動態パラメータすべてに関して、アスナプレビルの用量が100mg 12回を上回ると累積係数の推定値は減少すると考えられた。

ほら、ここでも「AAAに関して、BBB」を使っているから、DeepLが混乱しています。

このセンテンスの幹は「これら3つの薬物動態パラメータそれぞれの累積係数の推定値は減少すると考えられた」です。「推定値が減少する」ときの条件が「アスナプレビルを100mg超で1日2回投与したとき」です。結合すると、「アスナプレビルを100mg超で1日2回投与したとき、これら3つの薬物動態パラメータそれぞれの累積係数の推定値は減少すると考えられた」となります。和文原稿からなるべく解離しない記述にpre-editしました。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
これら3つの薬物動態パラメータの各累積係数に関する推定値は、アスナプレビルを100mg超の用量で1日2回投与した場合、減少すると考えられた。 Estimates for the cumulative coefficients for each of these three pharmacokinetic parameters were expected to decrease when asunaprevir was administered twice daily at doses greater than 100 mg.

 

400mg及び600mg 12回の用量パネルでは、14日目のアスナプレビルのCmin値は1日目よりも低かったが、90%信頼上限はほぼ1であった(表2.3.3-1)。

「90%信頼上限」は「90%信頼区間の上限」のタイプエラーでしょう。でも、こんな単純なタイプエラーでもMTは大きく混乱するようです。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
400mg及び600mg 12回の用量パネルにおいて14日目のアスナプレビルのCmin値は1日目よりも低かったが、90%信頼区間の上限はほぼ1であった(表2.3.3-1)。 In the 400 mg and 600 mg twice daily dose panels, the Cmin value for asunaprevir on day 14 was lower than on day 1, but the upper limit of the 90% confidence interval was almost 1 (Table 2.3.3-1).

 

以上のように、和文原稿を少しpre-editするだけでMTによる英訳は格段に良くなります。

 

現在のところ、

・医薬の和文原稿を解読する力は人間のほうが優れている。

・和文原稿の記述が整っていれば、MTは圧倒的に速いスピードで適切な英訳を出してくれる。

つまり、医薬の和文原稿をpre-editする能力のあるメディカル英訳者がMTを利用したら、訳文の大量生産ができる。

 

2022年11月19日 (土)

和文原稿のpre-edit事例【事例26】

MTを使ったメディカル英訳にとって極めて重要なのに人気のないpre-edit事例。

 

【事例26】

pre-edit前の和文原稿 DeepL英訳

2.3.2 用量曝露関係

 

アスナプレビルの10600mgの範囲での用量-曝露関係を評価するため、曝露量(アスナプレビルのCmaxAUC(TAU)及びCmin= A × Doseβで示される式のべき数βの点推定値及び90%信頼区間を推定した。

 

その結果、アスナプレビルのCmax及びAUC(TAU)は用量比を上回って増加したが、Cminの増加は用量比を下回った。


2.3.2 Dose-exposure relationship

 

To evaluate the dose-exposure relationship for asunaprevir in the 10-600 mg range, point estimates and 90% confidence intervals for the power β of the equation presented as Exposure (Cmax, AUC(TAU) and Cmin of asunaprevir) = A × Doseβ were estimated.

 

The results showed that the Cmax and AUC(TAU) of asunaprevir increased above the dose ratio, but the increase in Cmin was below the dose ratio.

 

アスナプレビルの10600mgの範囲での用量-曝露関係を評価するため、曝露量(アスナプレビルのCmaxAUC(TAU)及びCmin= A × Doseβで示される式のべき数βの点推定値及び90%信頼区間を推定した。

和文には複数の要素がワンセンテンスに詰め込まれているケースが多いです。イートモ実戦応用例に何度も記述したように、要素別に和文を分割すると、英語が乗りやすくなります。

上記のセンテンスは

・アスナプレビルの 用量-曝露関係を評価した。

・その目的のため、~を推定した。

に分割できます。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
アスナプレビルの10600mgの範囲での用量-曝露関係を評価した。その目的のため、曝露量(アスナプレビルのCmaxAUC(TAU)及びCmin= A × Doseβで表される式のべき数βの点推定値及び90%信頼区間を推定した。 The dose-exposure relationship of asunaprevir in the range of 10-600 mg was evaluated. For this purpose, point estimates and 90% confidence intervals for the power β of the equation expressed as Exposure (Cmax, AUC(TAU) and Cmin of asunaprevir) = A × Doseβ were estimated.

 

なお、この企画はできるだけpre-editで処理できるようにする企画ですので、expressed asと英訳されることを想定して「で示される」を「で表される」に変更しました。post-editで簡単に処理できる部分もpre-editで対応するようにしています。

Appleサポートコールセンター

iPhone12miniのバッテリーの減りが速いので、調べてもらおうと、Appleサポートコールセンターに電話しました。

ただでさえスマホの使い方はわからないのに、問い合わせ内容を音声で答えなくてならず、オペレーターにたどり着くまでが大変でした。

柿の木坂オフィッスに先日、WiFiを導入したのに、スマホはWiFiにつなげておらず、WiFiにつなげようとしたら、パスワードを間違って記録していたりと問題の解決までに長い時間を要しました。

結局、バッテリーに不具合はなく、YouTubeのような音声付の動画を長時間使うとバッテリーの減りが速いらしいです。

システムのバージョンアップをすれば、多少はバッテリーの持ちがよくなるそうなので、アップデートの準備をしているところ。

Img_0210

 

もう、おっさんにはついていけません。

最新のiPhoneを買ったほうが面倒なくていいかな。

 

 

2022年11月18日 (金)

穿刺10本

透析を開始してから2年以上が経ちますが、穿刺されるのはちょっと怖いのです。

でも、何が一番辛いかと言うと、3時間(おっさんの場合)、ひたすら仰向けに寝ることです。

上半身は動かせないので、リハビリは下半身のみで行います。

3時間も週3回仰向けになっていると、首と肩が凝る凝る。これが辛い。

ストレッチして何とかしのいできましたが、限界なので、都立大のいつものペインクリニックへ行ってきました。

トリガー注射というやつを8本、首と肩に注射してもらいました。

透析も入れて今日1日で10本の穿刺でした。

 

ガキの頃は学校でのインフルエンザ予防接種でさえ憂鬱だったのに、おっさんになってこんなにたくさん注射されることになるとは夢にも思わなかった。w

 

「ひなちゃん」も病院が苦手。

Img_3477_20221118184501

 

Img_3473

 

Dsc_0524

2022年11月17日 (木)

2年半

2020年5月17日に救急搬送されてから、2年半が経ちました。

20代前半の事故でも死にかけましたが、その時は大量輸血と電気ショックで生き返ってからは順調に回復しました。

でも、代償として左腕の身体障害者となりました。

 

今回の病気の場合、10日間ほど意識不明だったそうで、その間にいろいろな幻覚・妖怪を見ました。

まさに生死の境をさまよっていました。

でも、代償として透析患者になりました。

 

2回の危機ともなんとしても生きたいという執念があったため、この世に戻ってこれたと思います。

諦めていたらだめだったでしょう。

 

運がいいのか悪いのか。

生きているし、金に困らず生活できているし、イートモというライフワークはあるし、「ひなちゃん」もいるし、ハッピーです。

Img_3502

 

2020年5月17日の病気で死んでいたら、イートモ6.4で終わっていました。

20221117-120402

2022年11月16日 (水)

法人化ね~

こんな病気になって画期的な治療が登場しない限り、どう考えても80歳までは生きないだろうし、75歳あたりが寿命かな。

 

残り12~13年間とすると、使う時間も使い道もないので、相続税は免れない。

やはり法人にして財産を移動するか。

今度、税理士に相談してみよう。

20221116-154857

 

一時期、有限会社にしていたけど、どうして法人をやめて個人事業に戻したのだろうと思い返したら、思い出した。

「面倒くさかったから!」

 

本日のルーチン

今日の透析+エアロバイク25分間、終わり。

 

昼飯。

Img_3504

 

おっさん。

Img_3507

 

冬空。

Img_3506

和文原稿のpre-edit事例【事例25】

MTを使ったメディカル英訳にとって極めて重要なのに人気のないpre-edit事例。

 

【事例25】

pre-edit前の和文原稿 DeepL英訳

アスナプレビルをカプセルとして10600mgの用量で12回反復経口投与したとき、アスナプレビルのCmax到達時間(Tmax)の中央値は、午前投与時では2.252.75時間、午後投与時では4.51時間であった。アスナプレビルの血漿中濃度は二相性に減少し、消失半減期の平均値は17.3623.36時間であった。14日目のCLT/F3881060 L/hと高かった。アスナプレビル反復投与後の曝露量(AUC(TAU))の被験者間変動(CV%)は14日目で39%57%であった(表2.3.1-1及び表2.3.1-2)。

 

10mgと600mgの用量パネルでは、7日目までに定常状態に達すると考えられたが、Cminの変動が大きかった。


When asunaprevir was administered orally twice daily in doses of 10 to 600 mg as capsules, the median time to Cmax (Tmax) for asunaprevir ranged from 2.25 to 2.75 hours for the morning dose and 4.51 hours for the afternoon dose. Asunaprevir plasma concentrations decreased biphasically, with a mean elimination half-life of 17.36 to 23.36 h. CLT/F on Day 14 was high, ranging from 388 to 1060 L/h. The median Tmax was 2.25 to 2.75 h for the morning dose and 4.51 h for the afternoon dose. The inter-subject variability (CV%) of exposure (AUC(TAU)) after repeated asunaprevir dosing ranged from 39% to 57% at Day 14 (Tables 2.3.1-1 and 2.3.1-2).

 

The 10 mg and 600 mg dose panels were expected to reach steady state by day 7, but had greater variability in Cmin.

 

10mgと600mgの用量パネルでは、7日目までに定常状態に達すると考えられたが、Cminの変動が大きかった。

すぐに気が付くのは「定常状態に達する」の主語が不明瞭であること。文脈から判断して「アスナプレビルの薬物動態パラメータが定常状態に達する」と補わないといけません。また、「アスナプレビルの薬物動態パラメータが定常状態に達する」という情報は「Cminの変動が大きかった」という情報と対比の関係にあるわけではありません。したがって、「が」でワンセンテンスにするよりも、別々のセンテンスで表したほうが良いでしょう。

以下のようにpre-editしたところ、DeepL英訳もわかりやすくなりました。

  DeepL英訳
10mgと600mgの用量パネルにおいてアスナプレビルの薬物動態パラメータは7日目までに定常状態に達すると思われた。これらの用量パネルではCminに大きな変動が認められた。 Pharmacokinetic parameters of asunaprevir appeared to reach steady state by day 7 in the 10 mg and 600 mg dose panels. Large variations in Cmin were observed in these dose panels.

 

・医薬の和文原稿では主語が不明瞭であることが多いので補ってやる必要がある。

・医薬の和文原稿では「~が、~」が多用されるが、必ずしも逆接・対比の意味ではない。

 

2022年11月15日 (火)

特発性肺線維症に関する試験報告

https://bmjopenrespres.bmj.com/content/8/1/e000815

 

イートモ用に対訳化しました。

84対訳。

20221115-135439

一度点検しましたが、もう一度ざっと点検してからイートモ対訳ファイルに収録します。

 

くたびれたので、今日はここまで。

 

2022年11月12日 (土)

和文原稿のpre-edit事例【事例24】

【事例24】

pre-edit前の和文原稿 DeepL英訳

健康被験者を対象にアスナプレビルの安全性、忍容性及び薬物動態を検討するプラセボ対照、反復投与試験[AI447003試験(CTD 5.3.3.1.2)]

 

AI447003試験は健康被験者48例を対象とした第1相、二重盲検、プラセボ対照、反復投与試験であった。6種類の用量パネル(1050100200400及び600mgの用量で12回)について検討するため、各用量パネル8例を3:1の比率でアスナプレビル群又はプラセボ群にランダムに割り付けた。治験薬は14日間、空腹時に反復経口投与した。薬物動態解析用の血漿試料は、1日目の投与前及び投与12時間後まで採取し、14日目にも投与前及び投与72時間後まで採取した。

 

健康被験者に反復投与したアスナプレビルの薬物動態

 

アスナプレビル反復投与時の薬物動態を表2.3.1-1及び表2.3.1-2に要約する。


A Placebo-controlled, Repeat-Dose Study to Evaluate the Safety, Tolerability, and Pharmacokinetics of Asunaprevir in Healthy Subjects [Study AI447003 (CTD 5.3.3.1.2)].

 

Study AI447003 was a Phase 1, double-blind, placebo-controlled, repeat-dose study of 48 healthy subjects. 8 subjects from each dose panel were randomly assigned in a 3:1 ratio to asunaprevir or placebo to evaluate 6 dose panels (10, 50, 100, 200, 400 and 600 mg twice daily). or placebo group in a 3:1 ratio. The study drug was administered orally in repeated fasting cycles for 14 days. Plasma samples for pharmacokinetic analysis were collected before and up to 12 hours after dosing on Day 1, and again before and up to 72 hours after dosing on Day 14.

 

Pharmacokinetics of repeated asunaprevir administration in healthy subjects

 

The pharmacokinetics of repeated asunaprevir administration are summarized in Tables 2.3.1-1 and 2.3.1-2.

 

AI447003試験は健康被験者48例を対象とした第1相、二重盲検、プラセボ対照、反復投与試験であった。

MTは「を対象とした」の英訳が苦手なようです。post-editすれば済むことなのですが、何とかpre-editで処理しようと修正してやります。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
AI447003試験は健康被験者48における1相、二重盲検、プラセボ対照、反復投与試験であった。 Study AI447003 was a phase 1, double-blind, placebo-controlled, repeated-dose study in 48 healthy subjects.

 

6種類の用量パネル(1050100200400及び600mgの用量で12回)について検討するため、各用量パネル8例を3:1の比率でアスナプレビル群又はプラセボ群にランダムに割り付けた。

「6種類の用量パネル(10、50、100、200、400及び600mgの用量で1日2回)について検討するため 」と書かれても、何を検討するのか、どんな条件下でその検討を行うのか、さっぱりわかりません。

二つの情報に分けることができます。つまり、「アスナプレビルを6種類の用量パネル(10、50、100、200、400及び600mgの用量)で1日2回投与することとしたこと」と「各用量パネルにつき、8例を3:1の比率でアスナプレビル群又はプラセボ群にランダムに割り付けたこと」です。その結果出来上がったのが以下のpre-edit後の和文原稿です。

「検討する」が含まれていません。検討する項目は「アスナプレビルの安全性、忍容性及び薬物動態」でしょうけど、このセンテンスで言及するのは訳しすぎになるので、「検討する」は含めませんでした。この和文センテンスで重要な情報は投与方法と割り付けの二つですので、それらを明確に記述することに注力しました。すぐ上の項目名に「健康被験者を対象にアスナプレビルの安全性、忍容性及び薬物動態を検討するプラセボ対照、反復投与試験[AI447003試験(CTD 5.3.3.1.2)]」とあるのですから、改めて何を検討するのかを記述する必要はないでしょう。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
アスナプレビルは6種類の用量パネル(10、50100200400及び600mgで1日2回投与することとした。各用量パネルにつき、8例を3:1の比率でアスナプレビル群又はプラセボ群にランダムに割り付けた。 Asunaprevir was administered twice daily in six dose panels (10, 50, 100, 200, 400 and 600 mg). For each dose panel, 8 patients were randomly assigned to the asunaprevir or placebo group in a 3:1 ratio.

 

健康被験者に反復投与したアスナプレビルの薬物動態

これもpost-editで簡単に修正できますが、pre-editで処理できるか試してみます。

下記のように何とかうまくいきます。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
健康被験者に反復投与時のアスナプレビルの薬物動態 Pharmacokinetics of asunaprevir after repeated administration to human subjects

 

●アスナプレビル反復投与時の薬物動態を表2.3.1-1及び表2.3.1-2に要約する。

これもpost-editで簡単に修正できますが、pre-editで処理できるか試してみます。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
アスナプレビル反復投与時におけるアスナプレビルの薬物動態を表2.3.1-1及び表2.3.1-2に要約する。 The pharmacokinetics of asunaprevir during repeated asunaprevir administration are summarized in Tables 2.3.1-1 and 2.3.1-2.

 

この企画はpre-editだけで納品可能レベルに近づけることができるかを検討する企画なので、post-editしたほうが速い部分もpre-editしています。

 

特発性肺線維症

特発性肺線維症に関する試験報告をイートモ用に対訳化しようと思います。

https://bmjopenrespres.bmj.com/content/8/1/e000815

 

塩野義製薬サイトでわかりやすく説明されています。

http://www.shionogi.co.jp/IPF/about/

 

今回はまったりと作業を進めようと思います。

と言うのは、以下の動画にも書きましたが、ステロイド服用量が4mgから3mgに減ったので、心身面に無理がかからないようにするためです。

医学翻訳は重労働ですから。

この辺までステロイドを減量すると、内因性ステロイドの分泌が復活するかどうか、つまり自分の副腎が眠りから覚めるかどうかという微妙な時期らしいのです。

なにしろ、ステロイド20~30mgを服用していた期間が長く、ステロイドパルス療法も2回受けているので、副腎は完全に眠っていました。

無理をして臨床状態が悪化したり、MPO-ANCAが再度上昇しては良くないので、まったりとまいります。

 

2022年11月11日 (金)

自分で実際にやってみる

医学翻訳ブログでは、イートモ、メディカル英訳トレーニング、和文原稿のpre-edit事例など、様々なコンテンツを紹介してますが、漫然とながめるだけでは1ミリも進歩しません。

これらのコンテンツを参考にしながら、自分で実際にやってみることが重要です。

自分で実際にやってみて、手ごたえを感じたらプロの医学翻訳者に向けて本格的な準備をすればよいと思います。

実際にやってみて無理だと思ったら速やかに撤退することが賢明です。

http://i-honyaku.cocolog-nifty.com/blog/2022/04/post-710c34.html

 

和文原稿のpre-edit事例【事例21】

事例番号が前後していますので、ご注意ください。

【事例21】

pre-edit前の和文原稿 DeepL英訳

用量及び曝露量が高いほど、HCV RNAのベースラインからの最大減少量の平均値は大きかった(図2.2.3-2)。ジェノタイプと曝露量の間及びHCV RNAの最大減少量到達時間と曝露量の間に明らかな傾向は認められなかった。HCV RNAのベースラインからの最大減少量の平均値(最大減少量到達時間の平均値)は、アスナプレビル1050200及び600 mg投与時でそれぞれ0.2826.00時間)、0.6421.60時間)、2.2621.60時間)及び2.8728.00時間)であった(表2.2.3-1)。最高血漿中濃度到達時間とHCV RNAの最大減少量到達時間の間には差がみられた。


The higher the dose and exposure, the greater the mean maximum decrease from baseline in HCV RNA (Figure 2.2.3-2). No clear trend was observed between genotype and exposure dose or between time to maximum reduction in HCV RNA and exposure dose; the mean maximum reduction in HCV RNA from baseline (mean time to maximum reduction) was 0.28 (26.00 hours), 0.28 (26.00 hours) and 0.28 (26.00 hours) at 10, 50, 200 and 600 mg asunaprevir, respectively. (26.00 hours), 0.64 (21.60 hours), 2.26 (21.60 hours), and 2.87 (28.00 hours) at 10, 50, 200, and 600 mg asunaprevir, respectively (Table 2.2.3-1). There was a difference between the time to reach maximum plasma concentration and the time to reach maximum reduction in HCV RNA.

 

●ジェノタイプと曝露量の間及びHCV RNAの最大減少量到達時間と曝露量の間に明らかな傾向は認められなかった。

「ジェノタイプと曝露量の間」及び「HCV RNAの最大減少量到達時間と曝露量の間」とあるけど、「~の間に傾向はなかった」では意味不明瞭で、英語が乗りません。「関連性」について述べていることは明らかなので、そのように修正します。

「曝露量」がexposure doseと間違って英訳されるので、「曝露量」を事前にexposureとしておきます。

pre-edit後の和文 DeepL英訳
ジェノタイプとexposureの関連性及びHCV RNAの最大減少量到達時間とexposureの関連性に明らかな傾向は認められなかった。 No clear trend was observed in the association between genotype and exposure or in the association between time to reach maximum reduction in HCV RNA and exposure.

 

●HCV RNAのベースラインからの最大減少量の平均値(最大減少量到達時間の平均値)は、アスナプレビル1050200及び600 mg投与時でそれぞれ0.2826.00時間)、0.6421.60時間)、2.2621.60時間)及び2.8728.00時間)であった(表2.2.3-1)。

pre-edit前のDeepL英訳は滅茶苦茶。

それはなぜかと言うと、「HCV RNAのベースラインからの最大減少量の平均値(最大減少量到達時間の平均値)は」で突然始まっており、この「最大減少量の平均値」がどのような条件下で求められたものなのか不明瞭であるためです。そこで、「アスナプレビル10、50、200及び600mg投与時に測定した」で始まるセンテンスに修正しました。その結果、DeepL英訳はだいぶ改善しました。

pre-edit後の和文 DeepL英訳
アスナプレビル10、50、200及び600mg投与時に測定したHCV RNAのベースラインからの最大減少量の平均値(最大減少量到達時間の平均値)は、それぞれ0.2826.00時間)、0.6421.60時間)、2.2621.60時間)及び2.8728.00時間)であった(表2.2.3-1)。 The mean maximum decrease from baseline in HCV RNA measured at 10, 50, 200, and 600 mg asunaprevir (mean time to reach maximum decrease) were 0.28 (26.00 hours), 0.64 (21.60 hours), 2.26 (21.60 hours) and 2.87 (28.00 hours) (Table 2.2.3-1).

 

特に二つ目のように、和文の意味を踏まえたpre-editを行うだけでDeepL英訳は大幅に改善します。

メディカル英訳におけるpre-editの重要性を指摘している人はほとんどいないけど、pre-editなしのMT出力をpost-editだけで納品レベルに仕上げるのは不可能だ。post-editだけで納品していたら、医学翻訳業界はそのうち破綻するだろうな。だから、結局は和文原稿に戻って、pre-editと同様のことをしないといけなくなる。つまり、和文原稿と照合して訳しなおし。

そんな手間かけるんなら、pre-editしたほうが断然良い。pre-editした上でMTにかければ、英訳スピードは圧倒的にMTのほうが速いし、英訳の質もMTのほうが良いことがたくさんある。どうしてメディカル英訳におけるpre-editの重要性が強調されないのか不思議だ。

 

 

ならば、翻訳スクールに代わって、医学翻訳ブログでpre-editの事例をちょっとずつ紹介していきましょう。

しかも、無料で。

 

今日のチワワの「ひなちゃん」

ドレスを着せてもらって、うれしいね。

Img_3490

 

「ひなちゃん」、こっち向いて。

Img_3491

 

おしりの毛がもしゃもしゃだね。月末にペットスパだな。

Img_3497

今週も無事に透析終了

今週も何とか生き延びました。

3時間透析でもきついのに、4時間透析になったらどうしよう。

3時間透析を維持したいものだ。

 

透析後はいつものように病院レストランへ。

いつもと同じ服装ですが、先ほど撮った写真です。

Img_3503

 

今日もカキフライ定食。

何度も写真を載せているので今日はなし。

 

奇遇にも右隣の席の人も左隣の席の人もみんなカキフライ定食。

左隣の人は外国人だったけど(多分アメリカン)、Very Goodと言いながら食べていました。

そのアメリカン、渋谷に食事に行ったらしく、アナゴややエビフライを食べたらめちゃくちゃ美味かったと言っていました。

アナゴやエビフライってどんな店なんや。

 

帰りは病院の送迎バスで最寄りの駅へ。

いつも思うけど、脚の悪い・弱いご老人が非常に多い。

バスの乗り降りに四苦八苦しています。

内臓にばかり注意していては、足腰が悪くなって運動不足になり、全身の筋力や血液循環が衰え、結局は内臓が悪くなる。

足腰が弱る前の50代・60代から足腰を鍛えるのはものすごく大事だと思います。

 

2022年11月10日 (木)

入院の記録・後半

Img_3485

 

Img_3486

 

Img_3487

 

Img_3488

 

Img_3489

 

この直後、体調の急激な悪化により1カ月ほど再入院しましたが、いい加減、写真撮影するのも飽きたので、その時の記録はありません。

 

入院の記録・前半

緊急入院したのは2020年5月17日なのですが、その後10日間は意識不明。

意識回復後も10日間はICUに入っていたので、この20日間の記録はありません。

Img_3480

 

Img_3481

 

Img_3482

 

Img_3483

 

このあたりで、現在も透析通院しているK総合病院に転院しました。

 

Img_3484

 

 

2022年11月 9日 (水)

本日の記録

病院飯と言えば、長期入院中の本当の入院食を毎回写真撮影していた。

 

調べてみたら、2020年6月6日に個室に移動して最初に出された入院食を撮影したようです。

つまり、同年5月17日に救急搬送されたから、20日間ほどICUに入っていたようです。

食欲がなくて、ほとんど食べられなかった記憶があります。

Img_0268   

 

今はがつがつ食っています。

あわただしい

今日のメニューの透析+エアロバイクは無事に終わりましたが、今日は薬が処方される日。

おっさんの薬は種類が多いせいか、薬局ではいつも長時間待たされます。

薬を受け取って、タクシーで目黒区総合庁舎へ。

2時閉店の食堂にぎりぎり入って、キツネそばを食って、コロナワクチン接種会場へダッシュ。

予診票に記入していないことがわかって、会場で記入して、ちゃちゃっとコロナワクチン5回目接種を受けたのでした。

いやー、あわただしかった。

 

「ひなちゃん」はまったりしているね。

Img_3370_20221109151901

2022年11月 8日 (火)

イートモ売上 半減

弥生会計の預金出納帳への入力が10月分まで終わりました。

途中、何度が不一致が生じたけど、何とか入力終わり。

あー、くたびれた。

通帳残高とぴったり合うと少し気持ちいいもんだね。

 

現金出納帳の入力が大変だけど、これはざっと入力して、最終チェックは税理士に任せよう。

 

不動産収入は相変わらず安定しています。

一方、イートモ売上は2021年と比べて半減。

あと2カ月あるけど、2021年の半分にも到達しないだろう。

2023年はさらにその半分になる予感。

まー、それもいいでしょう。

いずれは消えるのです。

 

それにしても不動産収入というのは減らない。

多少ガタがきているので、修繕は必要だけど安定している。

たまに修繕してやれば勝手に金の卵を生んでくれるガチョウ。

不動産事業だけをやっていたら、あまりにも暇すぎて、ボケるかも。

物件調査の目的で各地に出向くとか、大家の会で飲んだくれるとか(情報交換)、そんなことしかやることがなくなる。

 

睡眠薬

東京は暑いくらいの天気です。

こんな中、都立大のメンタルクリニックにまで睡眠薬をもらいに歩きで行ってきました。

帰りも歩き。

タクシーが来なかったからね。

往復で4200歩も歩きました。

 

ついでに銀行に寄って通帳を記帳してきたので、10月分まで弥生会計に入力しようかと思います。

今日はイートモ作業、おしまい。

 

株とか不動産とか

イートモ関連作業が煮詰まってきた(飽きてきた)ので、関係ない話。

 

しばらく保有していたCROのシミック株。

10数年前になりたアパート購入資金の一部とするため、1800円~2000円で全部売却しました。

その後、しばらく低迷していたようですが、今になって上がってきたようです。

売却した当時はプラマイゼロで手放すのは惜しいと思いましたが、結果オーライでした。

売却せずに10数年間保有していたとしたら、微々たる配当金が入っただけ。

株は売却しないと利益が確定しませんからね。

一方、アパート事業からは億千万・億千万⚡

株価が5倍、10倍になる銘柄に当たることはなかなかありませんし、そのような銘柄を保有していたとしても5倍、10倍になるまで保有を続けることは極めて難しい。普通の人は1.5倍程度になったら売ってしまいます。

 

株にも不動産にもリスクはありますが、株式投資で億万長者になるのは難しい。

 

2022年11月 6日 (日)

久しぶりにpre-edit事例をご紹介

久しぶりに和文原稿のpre-edit事例を2件紹介しました。

やってみると、メディカル英訳トレーニングを書くよりも断然面白い。

和文原稿のpre-editはメディカル英訳にとって重要なプロセスなんだけど、関心のある人は少ないみたいで、どういうわけか人気がないのです。

ま、気が向いたら、またアップするかもです。

Dsc_0495_20221106120501

和文原稿のpre-edit事例【事例23】

【事例23】

pre-edit前の和文原稿 DeepL英訳

表現型/遺伝子型解析

 

ポピュレーション・シークエンス解析の結果、アスナプレビル200mg又は600mgを単回経口投与されたC型慢性肝炎被験者では、アスナプレビル耐性の原因とされる変異の増加は検出されなかった。

 

一方、遺伝子型解析により、既知のHCV NS3プロテアーゼ耐性変異が投与前から存在していたことが明らかになった。このうち、ジェノタイプ1b-NS3-E168がアスナプレビル600mgコホートのプラセボ投与例1例から主な変異として検出された。当該被験者から得られたNS3プロテアーゼのポピュレーション・シークエンスについて探索的な表現型解析を実施したところ、アスナプレビル耐性変異が同定された。

 

既知のHCV NS3プロテアーゼ耐性変異が投与前から存在していたことから、アスナプレビルは単独投与ではなく、他の薬剤と併用投与すべきであることが考えられた。

 

アスナプレビルは消失半減期が長く(14.9621.57時間)、肝取込みが高いにもかかわらず、10600mgの単回経口投与から24時間後までに各被験者でウイルスの再増殖が認められ、最高用量の600mgを投与した被験者でも同様であったことから、アスナプレビルの用法は12回が最適であると考えられた。

Phenotypic/genotypic analysis

 

Population sequencing analysis did not detect an increase in mutations that are known to cause asunaprevir resistance in chronic hepatitis C subjects who received a single oral dose of asunaprevir 200 mg or 600 mg.

 

On the other hand, genotyping revealed that known HCV NS3 protease resistance mutations were present prior to administration. Of these, genotype 1b-NS3-E168 was detected as the predominant mutation in one placebo-treated subject in the asunaprevir 600 mg cohort. Exploratory phenotypic analysis of the NS3 protease population sequence from that subject identified an asunaprevir-resistant mutation.

 

The presence of known HCV NS3 protease resistance mutations prior to administration suggested that asunaprevir should not be administered alone but in combination with other drugs.

 

Despite asunaprevir's long elimination half-life (14.96-21.57 hours) and high hepatic uptake, viral repopulation was observed in each subject by 24 hours after a single oral dose of 10-600 mg, and this was also true in subjects receiving the highest dose of 600 mg. The optimal dosage of asunaprevir was twice daily.

 

当該被験者から得られたNS3プロテアーゼのポピュレーション・シークエンスについて探索的な表現型解析を実施したところ、アスナプレビル耐性変異が同定された。

「ポピュレーション・シークエンスについて探索的な表現型解析を実施したところ、」については、「ポピュレーション・シークエンスについて探索的な表現型解析を実施した」と一旦区切るとMTにとって理解しやすい。さらに、「ついては」はなるべく使わないほうがMTにとって理解しやすい。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
当該被験者から得られたNS3プロテアーゼのポピュレーション・シークエンス探索的な表現型解析に供した。この表現型解析により、アスナプレビル耐性変異が同定された。 Population sequences of NS3 protease obtained from the subject were subjected to exploratory phenotypic analysis. This phenotypic analysis identified asunaprevir-resistant mutations.

 

アスナプレビルは消失半減期が長く(14.9621.57時間)、肝取込みが高いにもかかわらず、10600mgの単回経口投与から24時間後までに各被験者でウイルスの再増殖が認められ、最高用量の600mgを投与した被験者でも同様であったことから、アスナプレビルの用法は12回が最適であると考えられた。

センテンスが長すぎ、MTにとっても人間にとっても理解しにくい。情報を整理していきます。

1.アスナプレビルは消失半減期が長く(14.96~21.57時間)、肝取込みが高い。

2.(それに反して)10~600mgの単回経口投与から24時間後までに各被験者でウイルスの再増殖が認められた。

3.最高用量の600mgを投与した被験者でも(同様の所見が認められた)。

4.(以上の所見から)アスナプレビルの用法は1日2回が最適であると考えられた。

上記のように、4つの情報に分けられます。これら4情報をMTに理解できるようにpre-editした結果が以下の通りです。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
アスナプレビルは消失半減期が長く(14.9621.57時間)、肝取込みが高いことが知られている。しかし、アスナプレビル10600mgの単回経口投与から24時間後までに各被験者でウイルスの再増殖が認められた。同様の現象が最高用量の600mgが投与された被験者でも認められた。これらの所見から、アスナプレビルの至適投与頻度は12回であると考えられた。 Asunaprevir is known to have a long elimination half-life (14.96-21.57 hours) and high hepatic uptake. However, viral repopulation was observed in each subject by 24 hours after a single oral dose of 10 to 600 mg of asunaprevir. A similar phenomenon was observed in subjects receiving the highest dose of 600 mg. Based on these findings, the optimal frequency of asunaprevir administration was twice daily.

多少のpre-editするだけで良好な英文になります。あとは微調整して納品するだけです。

pre-editはMTが登場して生まれた概念のように思っている人もいるかもしれないけど、メディカル英訳者が、元々、和文原稿が英文になりやすいように脳内で読み替えてきたことと同じです。

 

和文原稿のpre-edit事例【事例22】

【事例22】

pre-edit前の和文原稿 DeepL英訳

HCV RNAの最大減少量は、対数変換したアスナプレビルの薬物動態パラメータ(CmaxAUC(INF)AUC(0-T)C12及びC24)と正の相関を示した。これらの結果から、アスナプレビルの曝露量が大きいほどHCV RNAの最大減少量は大きくなることが示唆された。HCV RNAの最大減少量と対数変換したアスナプレビルの曝露量の間のピアソン相関係数は、いずれも0.7を上回っていた。AI447002試験のアスナプレビル単回投与時における抗ウイルス反応から、200mg未満の用量では十分な抗ウイルス効果を示さないことが示唆された。

 

アスナプレビルがHCV RNAに及ぼす影響の詳細については、3.4.1に記載した。

The maximum decrease in HCV RNA was positively correlated with log-transformed asunaprevir pharmacokinetic parameters (Cmax, AUC(INF), AUC(0-T), C12 and C24). These results suggest that the maximum reduction in HCV RNA is greater with greater exposure to asunaprevir. the Pearson correlation coefficients between the maximum reduction in HCV RNA and log-transformed asunaprevir exposure were all greater than 0.7. asunaprevir in Study AI447002 The antiviral response at single doses suggested that doses of less than 200 mg did not have sufficient antiviral efficacy.

 

Further details on the effect of asunaprevir on HCV RNA are provided in 3.4.1.

 

●HCV RNAの最大減少量と対数変換したアスナプレビルの曝露量の間のピアソン相関係数は、いずれも0.7を上回っていた。

「曝露量」については、「いずれも」から推察されるように、「曝露量」だけを示しているのではなく、CmaxAUC(INF)AUC(0-T)C12及びC24といったいくつかの曝露量パラメータのことを言っているのでしょう。よって、以下のようにpre-editしました。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
HCV RNAの最大減少量と対数変換したアスナプレビルの各曝露量パラメータの間のピアソン相関係数は0.7を上回っていた。 The Pearson correlation coefficient between the maximum reduction in HCV RNA and each log-transformed asunaprevir exposure parameter was greater than 0.7.

 

●AI447002試験のアスナプレビル単回投与時における抗ウイルス反応から、200mg未満の用量では十分な抗ウイルス効果を示さないことが示唆された。

「AI447002試験のアスナプレビル単回投与時における抗ウイルス反応」をMTが理解しやすいように「AI447002試験におけるアスナプレビル単回投与後の抗ウイルス反応」に微調整しました。また、「200mg未満の用量では十分な抗ウイルス効果を示さないことが示唆された。」については、主語が不明確なので、主語として「アスナプレビル」を補足しました。

pre-edit後の和文原稿 DeepL英訳
AI447002試験におけるアスナプレビル単回投与後の抗ウイルス反応から、アスナプレビルは200mg未満の用量では十分な抗ウイルス効果を発揮しないことが示唆される The antiviral response after a single dose of asunaprevir in the AI447002 study suggested that asunaprevir does not exert sufficient antiviral effect at doses less than 200 mg.


多少のpre-editするだけで良好な英文になります。あとは微調整して納品するだけです。

和文を適切に修正すれば、MTが良好な英文を瞬時に出してくれるので、こんな便利な道具はない。

 

2022年11月 5日 (土)

今のチワワの「ひなちゃん」

ベッドをエアウィーブにしてもらって、しかもセミダブルと広くなって、のうのうと寝られている「ひなちゃん」。

Img_3467

 

まだ眠いの?

Img_3469

2022年11月 2日 (水)

いつもの水曜日

いつものように透析とリハビリ(水曜はエアロバイク)が終わって、いつものように病院レストランにやってきました。

疲れております。

Img_3459

 

飽きもせず、カキフライ定食。

Img_3462

 

この病院レストランにはテラス席もあるのですが、一度も座ったことがありません。

Img_3460

 

食い終わりました。

Img_3463

 

ふぅー。

Img_3464

« 2022年10月 | トップページ | 2022年12月 »

フォト

イートモ

  • イートモ8.1収録対訳数   70,165
    累積新規対訳数(4月29日) 9592
    医学翻訳の友 イートモ・トップ|なりた医学翻訳事務所
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想

相互リンク